<’13年沖縄取材>沖縄を訪れて…(上尾歩)

 「何事も食わず嫌いになってはだめだよ」。かねがね私の恩師から言われていた言葉である。現在まで、戦争や米軍基地問題に関して、ニュースで耳にはするものの実際に見る機会というのはなかった。そういったことに対して、9月、2泊3日で行ってきた沖縄取材旅行では、初めて知ったことがたくさんあった。

  私たちが訪れた、ひめゆりの塔平和の礎には、沖縄戦で命を落とした数え切れない人々の名前が刻み込まれていた。命を捧げることが国のためになると信じて亡くなっていった人々に、それは嘘だったよと呼びかけることしか今はもうできない。普天間・嘉手納・伊江島辺野古にある米軍基地は、終わりの見えない長いフェンスが張られ、基地を囲んでいるのか、街全体を囲っているのか分からなかった。

 現地の方々にも色々なお話を聞かせていただいた。平和のために、戦争の原因を学ばなければならないという思いで建てられたわびあいの里の謝花悦子さんには「戦争では、戦争準備が整った所から人も土地も殺されていく。伊江島での戦いも壊滅的なものだった。沖縄の74%の基地が何を物語っているのかは明白だ」ということを聞いた。辺野古にあるテント村の方は、「鳩山元首相は転んではしまったけれど、沖縄の中で基地をたらい回しにするのではない選択肢を言ったことがある首相は鳩山元首相しかいない。辺野古移設を2年4ヶ月も遅らせてくれた。でも、そういうところは伝わっていかない」と嘆かれていた。

 今まで戦争は教科書の中だけで、自分とは無関係のものだと思っていた。戦争が残していったものや、それと戦っている人たちを直に自分の目で見ることで、戦争は決して人ごとではないと、初めて戦争を身近に感じた3日間だった。自分だけでは決して行かないであろう場所に行き、これまでにないような経験ができた。今まで私がやってきた色々なことも、今回の取材旅行も全て、食わず嫌いにならないようにという言葉が私を突き動かしてくれている。