<’13年沖縄取材>沖縄基地問題 まず知ることから~「ヌチドゥタカラの家」謝花悦子さん

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反戦平和資料館「ヌチドゥタカラの家」(撮影=2013年9月・LINKジャーナル編集部

「平和の武器は学習 知っていれば騙されない」

 「沖縄のガンジー」と呼ばれた人がいる。戦後、「命ど宝」(命こそ宝)というスローガンを掲げ、暴力に頼ることなく反基地運動を行った、故・阿波根昌鴻さんだ。今回、インタビューした謝花悦子さんはその阿波根さんの右腕として活躍され、今も現役で反基地運動をしている。

 開口一番に言った言葉は強烈だった。「私は戦後だと思ったことはありません。ずっと戦時中です。」

 今、沖縄が抱える問題は沖縄のちからだけでは解決できず国民の力が不可欠なところまできている。「沖縄の問題はあなたたちにとって自国の問題です。」日本政府が沖縄に対し行ってきたことの責任は日本国民にある。私たちが話しを伺った部屋にある言葉が掛けられていた。「平和の最大の敵は無関心である。戦争の最大の友も無関心である」

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謝花悦子さん(撮影=2013年9月・LINKジャーナル編集部)

 本土に住む私たちが、沖縄と同じ苦しみを味わう必要はないのかもしれない。しかし、なぜ沖縄の苦しみに寄り添い、その言葉に耳を傾けられないのか。どうしたら解決できるのかをともに考えることができないのか。
 私たちは沖縄について知らなすぎる。「騒音」という現実や「74%」*1という数字で表される、沖縄住民の日常を全く知らない。そのことを沖縄取材で思い知らされた。
 「報道されないから分からない」「政府が決めたことだから仕方ない」では許されない。報道されないのは私たちが基地問題の話は聞きたくないと思っているからだ。政府の決定の土台は国民の支持だ。私たちが支持した政府が、沖縄に負担を強いることを決めている。

 普天間基地辺野古移設反対を掲げて3000日以上も座り込みを続けている人たちのなかに本土出身の女性がいる。気軽な気持ちで沖縄に移住したのだという。移住前は、抑止力のために沖縄に米軍基地を置く必要があると考えていた。しかし移住して現状を知ると、それが間違いであることに気づいた。政府や報道機関の言葉をそのまま受け入れていた無知な自分が悔しく、反対運動に参加するようになった。今では、仕事など様々な事情で反対運動に参加できない住民から感謝されるようになったという。

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(撮影=2013年9月・LINKジャーナル編集部)

 インタビューを通して、謝花さんは平和は私たち若者の手に掛かっていることを繰り返し語った。戦争体験のない私たちが平和を作るためには戦争について学ぶこと、学ぼうとすることが大切だと説かれた。日本を神の国、アメリカを鬼畜の国として日本の勝利を教えた戦前の教育の嘘を国民が見抜けなかったことにより、第二次世界大戦は起きた。「平和の武器は学習。知っていれば騙されない。(戦争へと導く嘘を)見抜ける」(執筆者:池谷歩実)

*1:参考:(よくある質問)米軍基地と沖縄経済について/沖縄県 問14の回答に記載「国土面積の0.6%の沖縄に在日米軍専用施設・区域の約74%が集中しており、過重に負担しているものと考えています。」