大阪市西成区・あいりん地区の路上生活者の今

 2015年2月7日、あいりん地区を中心に、野宿状態にある人たちへの支援活動を行う「野宿者ネットワーク」という団体が毎週土曜日に行っている夜回り活動に同行した。あいりん地区とは大阪市西成区の北東部、萩之茶屋1~3丁目にわたる一帯の事だ。現在は日雇い労働者の居住地となっており、その労働者向けのドヤと呼ばれる簡易宿泊所が乱立している。

 

 

 この写真があった場所にはかつて、たくさんのブルーシートのテントがあった。

 そのテントを大阪市が撤去し、代わりに緑色のフェンスが建てられた。この状態が何年間も続いており、テントがあった頃と同じように撤去前と道は変わらない。同じような場所があいりん地区には多数存在する。
 次に阪堺恵比寿町駅に行った。

 この駅には改札が無い。終電後になると壁も屋根もトイレもある駅のホームで身を寄せ合って寝ている事があるという。このように大勢で固まって寝るという繁華街タイプの人もいれば、人目に触れない場所を好む一匹狼タイプと呼ばれる人もいる。その理由は、大勢で寝ると子供などからいたずらされにくいからである。逆に、大勢だと人間関係が発生するのが嫌という人もいるなど様々である。しかし100%安全とは言い切れない。

 この写真は野宿者達が座り休んでいた場所だ。しかし、今では、石が置かれ、写真の後方にある棒から水が出るなど、座られないように妨害がされている。これ以外にも、

寝床にされないように深夜になると高いフェンスで閉鎖されている公園などホームレスの肩身は狭くなっている。

 次の表は日本全体のホームレスの人数の推移である。10年程前に比べて路上生活者は減っている。

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 原因は2008年末の年越し派遣村である。2007年までは本来ならば生活保護
給基準の人に対しても行政は生活保護を認めてこなかったが、派遣村の件以降は本来の生活保護基準に準じて生活保護支給が認められたことにより生活保護を受給する人が増えた為である。

 あいりん地区のそばには通天閣や新世界といった観光名所や繁華街が存在し、観光客のすぐ傍で、こうして路上生活をする人がいる。一本40円で飲料を販売する自動販売機や一泊1000円以下で宿泊する事の出来る宿も無数にある。夜回りには高校生も6人程いた。その中の高校1年生の男子生徒は、中学1年生からあしなが育英募金に計5回参加しており、お金を集めるだけでなく実際の使い道を自分で見るために参加したという。まずはこの地区について知り、自分には何が出来るのかを感じ取って欲しい。(梅村章平)