<映画館ボランティア>大きいものにはそれだけのロマンが詰まっている!(上尾歩)

 この夏、私は憧れの映画館でボランティアとして働かせてもらっている。神戸・新長田にある神戸映画資料館という場所だ。読者の皆さんは、映写機というものを目にしたことはあるだろうか。私はこの場所で初めて本物を見た。名前が資料館というだけあって、映画に関するたくさんの資料が保管・展示されている。それは本であったり、ポスターであったり、映画用フィルムカメラであったり。中でも、この資料館の入口にドンと置いてある、わけが分からないくらいに大きいカメラや映写機に私は何とも言えないロマンを感じた。

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神戸映画資料館、ロマンがいっぱい!(撮影=上尾歩)

 

 映画のデジタル化が進む中、この映画館では、かつての素晴らしいフィルムの映画たちを掘り起こしては上映を続けている。私の体験したことのない世界、映画館の裏側を見てみたいという前々からの思いが叶い、今年の夏休みを有意義に使わせて頂いている。
 
 さて、私が8月末まででやった仕事は、膨大な数の資料整理だった。映画が大好きな人から寄贈していただいた映画のパンフレットや、各地で開かれた映画祭の資料、映画マガジンの数々。今では手に入れることが相当困難であろう資料たちを、一冊一冊パソコンに打ち込んでいく。映画のパンフレットは、その映画の名前と製作国、資料の発行年月日を打ち込んだ。パンフレットにもそれぞれ個性があって、製作国の記載のないものがあったり、発行年月日が書いてないものもあった。製作国が書かれていないものは、本の中身を読みながら探し、発行年を打ち込む時は西暦で打ち込むというルールであったので、昭和何年と記載されている時は少しパニックになったりもした。
 
 打ち込みの最中、面白そうなものがあるたびにキーボードを打つ手が止まる。これから、おそらく二度と出会うことができないであろう資料たちをダンボールに詰める前に、気になったものには目を通した。どれも私をワクワクさせてくれたし、お気に入りは許可を得てコピーまでさせてもらった。本にはその映画を見るだけでは分からないことがたくさん書かれてあった。
 
 資料整理は地味な作業ではあったが貴重な経験である。これからも様々な経験が待っていることを思うと、「ぼくの映画ライフはなんて充実しているんだ!」と思ったのはボランティア六日目の九月の初めであった。

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ニッセー35ミリ映写機(撮影=上尾歩)