在阪局アナウンサーインタビュー(浜田寛子)

 今回は、某在阪局の男性アナウンサーにインタビューしました。報道分野に向いている人は「好奇心旺盛で体力がある人」とのこと。アナウンサーは自分の意見や主張をときには自制する場面も多いようです。

 
——アナウンサーを目指した理由は?

 大学2年生の頃まで社会科の教師を目指していましたが、大学で政策立案について研究するうちに「教師でなくても教育問題は解決できる」と気づきました。「放送」を通して教育問題を解決したいという気持ちが芽生え、マイクを通して何か訴えることができるのではと、アナウンサーを目指しました。

——ラジオ番組を中心に活躍していますが、ラジオとテレビで話し方の違いなどはありますか?

 全く異なりますね。ラジオには当然音声しかないので、トークだけが勝負です。滑舌のよさが必要ですし、聞き取りやすい声でないとリスナーもつらいと思います。ラジオの方が技術的には難しいかもしれません。長時間しゃべり続けるので体力も必要です。テレビよりラジオのほうが実力を試される仕事だと思います。

——ラジオの醍醐味は何ですか?

 個性が表れるところですね。おおげさかもしれませんが、個人の考え方や生き方が声に表れると思います。まさに「声は人なり」です。話していることが本音なのか演技なのか、声だけで伝えるラジオではごまかしが効きません。

——将来的な目標はありますか?

 災害報道に携わること、以前からやりたかった教育番組を担当すること、いつかニュース番組でメーンキャスターを務めることですね。会社の若手社員向けの短期間海外留学の制度を利用して、海外の災害報道を学びたいです。

——報道分野に向いている人とはどんな人ですか?

 体力がある人、多方面にアンテナを常に張っている人、何か得意分野がある人ですね。何でもいいので、ある分野に関する専門的な知識と、幅広い教養はアナウンサーにも記者にも必要です。

 「こういう分野にこういう理由で興味を持ち、こんな特集を組みたい」という具体的な話は、面接で志望動機を話すときにも役立つと思います。

——制作側と衝突することはありますか?

 ありますね。専門的な知識があれば、「ここはこうなんです」とはっきり言えますが、そうでないときは衝突すると大変です。答えの出ない問題で衝突して、理不尽に感じることもありますね。自分の意見をうまく取り入れさせることもアナウンサーの技量のひとつだ、と言う人もいます。アナウンサーはある意味肩身の狭い立場でもあります。目立つ職業ですが、自分の意見や主張を自制する場面も多くあります。

——仕事をする上で必ず気をつけていることは何ですか?

 体調管理です。声が出ないと仕事になりませんし、代役を頼むとたくさんの人に迷惑をかけます。もし代役が自分よりもうまく仕事をこなせば、仕事を失うリスクもあるので、体調管理は常に気を付けています。因みに(ちなみに)私は…一度だけ代役を頼んだことがあります。親知らずを抜くために休みました(笑)。

——好きな漢字は何ですか?

 漢字!?……何だろう。「拓」(ひらく)という字ですかね。まだ誰も開拓していないこと、やっていないことに挑戦したいという強い気持ちがあります。

——いま熱中していることは何ですか?

 英語の勉強と、新聞スクラップです。自分で勉強して、最低限の知識をつける努力をしています。共同通信社の情報をもとに記事が書かれていることが多い、大阪日日新聞を購読しています。ラジオも共同通信社の情報をもとにニュースを読むことが多いので、予習する意味でも役立っています。

——先輩からのアドバイスで、何か印象深いものはありますか?

 技術面で教わることはもちろん多いですが、「人を惹きつけるオーラを持て」という先輩の言葉は印象的でした。私は男性で周りより背が高いので、「話しかけづらい人」という印象を持たれがちなのが悩みです。親しみやすいと思われるような人間になりたいです。