11号(2014年10月発行)

広島ボランティア取材 (山縣)

9月3日、広島市安佐南区八木三丁目にある梅林駅からゆっくりと坂を登る。土砂災害の影響が依然と残る道中、小さなテントと看板を見かけた。《め組 JAPAN》というボランティア団体だ。自分は参加できるのだろうか?受付の人に聞いてみると、快く承諾し…

世界報道写真展を見て(浜田寛子)

7月某日、東京都写真美術館へ足を運んだ。6月から行われていた『世界報道写真展』へ行くためだ。新聞のコラムでこのイベントを知り、「自分の目で見たい」という衝動に駆られた。展示室内へ入ると、平日の午後であったにもかかわらず、50人ほどの人が訪…

宗教から異文化理解を学ぶ(浜田寛子)

先日、神戸市中央区にある神戸モスクへ訪れた。筆者自身、9月からイスラム圏であるトルコへの交換留学が決まっていたこともあり、以前から気になっていた。神戸モスクは、日本最古のモスクで、1935年(昭和10年)に建てられた。第二次世界大戦の時も…

上尾歩のキネマ論評・後ろ向きな姉と前向きな弟の物語

百万円と苦虫女2008年公開 監督・タナダユキ 自分に対する不都合を前向きに受け入れるのは、そう簡単ではない。自分では前向きに受け入れているつもりでも、その事実から逃げていることがある。映画「百万円と苦虫女」では、主人公の不都合の受け入れ方…

被災地に咲いた「命の一本桜」(水戸さくら)

神戸の絵画教室「アトリエ太陽の子」主宰の、画家・中嶋洋子先生。アトリエの生徒たちと一緒に被災地を支援する活動を行っている。 先生自身も十九年前の阪神淡路大震災で被災し、二人の教え子を亡くした。呆然と悲しみに暮れるばかりだった先生を変えたのは…